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2004.10.05

アッパーズ休刊に寄せて

今ごろ上田くんは『獣国志』の最終回の原稿の追い込みにかかっているだろう。

今日発売のアッパーズを読めばおわかりの通り、次号をもってアッパーズは休刊となる。
それを受けて我々の漫画も最終回を迎える。

連載していたのは半年あまりではあったが、それ以前に新人賞を受賞してから連載デビューに向けて担当編集者と共に試行錯誤した期間を含めると、アッパーズとは3年以上の付き合いになる。
なにしろ自分たちがデビューした雑誌がなくなるというのは、とてもつらいものである。
仕事がなくなるとか、そういった経済的な面ももちろんだが、自分たちが連載をしたいと思い、それが叶った雑誌がなくなる(あくまでも休刊という形ではあるが)ということへの精神的なショックの方が大きい。

休刊の話を告げられたのは、たしか6月の初旬ころだったか、もしかするともう少し前だったかもしれない。
とにかく連載が始まって何回かしたころである。
〆切りの日に担当編集者から電話がきて、何時ごろに原稿が仕上がるかと聞いてきた。
だいたい夕方くらいとの旨を伝えると、それでは池袋で会いませんかというので了承したのだが、原稿が思ったよりも遅れてしまい、こちらからまたその旨を伝えたのだが、担当は何時になってもかまわないので、終わったら池袋で待ち合わせをしようと答えた。
何か不穏な気配を感じたが、とりあえず急いで原稿を仕上げ、池袋で担当と落ち合った。

僕の要望で焼き鳥屋へ行き、担当との食事が始まった。
そしてそこで、おおまかな話を聞いた。
アッパーズが10月いっぱいで休刊すること。
この休刊は部数低迷からではなく、活きの良い編集・作家をより大きな舞台へ乗せるためのものであるということなど。
僕は「本当ですか?」と繰り返し、上田くんは言葉なくうなだれていた。

場所を移しましょうという担当の言葉で僕らは焼き鳥屋をあとにし、バーに連れられた。
そこでさらに色々な話を聞いた。
担当が休刊後に異動する編集部や、そこでまた一緒にやっていきたいという話もされた。
雑誌の休刊は悲しかったが、同時に僕らを買ってくれている担当に勇気づけられる思いも湧き、その夜は結局さらにハシゴをしてなんやかやと語り合ったことを覚えている。

そんなわけで、とにかくあと一回で『獣国志』は終わる。
こんなに早く終わるとは自分たちでも思ってなかったのだが、それでも終わる。
平家物語でも言っている。「盛者必衰」と。
僕らはまだちっとも盛者になってないけど、必衰は訪れるようだ。
人は必ずしも盛者にはなれないが、誰もが必衰である。
そんな思いを込めて最終回を描いた。

『獣国志』は終わるが、僕らはまだ漫画を描き続けようと思う。
いつか盛者とならん日を。
アッパーズで連載できて、本当に良かった。(おためごかしじゃないよ)
ありがとうございました。

追伸:幸福なことに、『獣国志』は単行本化されるそうです。詳細はその都度お知らせします。

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受信: 2004.10.21 22:58

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